キリトウサンの怪人・隠遁生活

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zoom RSS 映画「パンドラの匣」 何度も観たくなるよ

<<   作成日時 : 2009/12/01 11:50   >>

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09.11.30 (MON) 

 28日の土曜日妻とアイシティ・シネマで「パンドラの匣」を観た。12時15分から放映の小さなスクリーンの観客は
たったの4人。
 久しぶりにイイ映画だと思って一生懸命観ていたつもりなのに、帰ってきて妻から「隣のイビキがうるさくて---。」と言われた。そんなはず無い。いったいどの場面で眠ってしまったのか。これは確認しなければならない。
 もう一度、マー坊と竹さんをよく見てこなくっちゃ。
 それで、30日月曜にリベンジ。同じ時間帯で月末最後の平日。チケットを買ったらNo.001、これは一人貸し切りってことか。 始まってみれば6人の観客、うち若い男性二人。

 以下、独断偏向なあらすじと解釈。ネタバレでも面白いモノは面白いし、イイ映画は何度でも観たくなるのだ。

 主人公の利助「ヒバリ」は、何時死ぬか解らない終戦間近閉塞した時代、肺病を患っていて、役立たずの自分を悲観し死んでしまいたいと思っていたが、天皇陛下の終戦の詔を聞いて、新しい時代が来ると希望を持って生きる気になる。家族に喀血を公表、「健康道場」という療養所に入る。其処の療養所では身体を鍛えることによって自然治癒を待つという所だ。其処では患者も看護婦(ここでは助手)もあだ名で呼ばれる。利助は「ヒバリ」と呼ばれる。(染谷将太は現代的な顔で若くて可愛らしく、もて男だ)
 詩人の男「ツクシ」が退院し、入れ替えのように新しい婦長(ここでは組長)竹さん」が赴任してくる。 竹さんは一目でヒバリを気に入りヒバリのおひつにご飯を多くサービスしたのだが、"新しい男"を志向するヒバリはわざとご飯を残して竹さんに「いやらしい」と言わせる。
 「マー坊」という若く看護婦も退院したツクシに惹かれつつもヒバリにぞっこん。色々とヒバリに粉をかけるがヒバリは知らんぷり、「いじわる」と言われ『竹さんを好きになってはいけない』と言われるのだがヒバリには理解できない。
 実はヒバリも最初から竹さんのことが好きだったのだが自分自身気づいていないで、つくしへの手紙に今度来た婦長のことを「好かない女」などと書いて送り一度遊びがてら見に来いと誘う。
 そのうち、つくしが遊びに来て竹さんをひと目で好きになってしまう。--------------。
 ツクシが遊びに来ていた夜。マー坊ともう一人の看護婦の態度、化粧が華美だから追放しようという回状が他の部屋から廻ってくる。これは婦長の竹さんの危機でもあるとヒバリは竹さんに相談に行く。「待ってて」とヒバリをその場に残し、竹さんは全寮の一斉放送を使って二人の看護婦に謝らせる。この処置の見事な対応に、ツクシは感極まって愛を告白する手紙を書き、一人拭き掃除をしている竹さんの側に置いて去る。
 ヒバリの隣のベットの「かっぽれ」が回状を回した部屋に怒鳴り込んでゆくのだがそこで喀血して死んでしまう。通夜が済んで竹さんは大あくびをしてヒバリに目をやってから部屋を去る。
 みんなが引き返し眠りにつく、朝方になって目覚めたヒバリは竹さんが待っているのではないかと庭に出て、庭の池に捨てられていた手紙を見つけ拾う。が竹さんは居ない。漸く炊事場の床を磨く竹さんを見つける。「竹さん庭に出たか」と問うヒバリに「何を言うとる」ととぼける竹さん。
 裸足のヒバリの脚を拭き、ヒバリに背を向けて自分の履いていた草履を脱いでヒバリに与える(ここがこの映画の一番のクライマックス)。ヒバリは草履を借りて去る。竹さんが庭で待っていてツクシの手紙を見せようとし、待っても来ないヒバリに気が無いのではと、あきらめの気持ちと心を整理するために一生懸命ぞうきんがけをしていた所へ現れたヒバリは竹さんのそんな気持ちも理解せず、最後の"抱いて"のサインも解らないヒバリ。
 翌年、ヒバリの母が見舞いに来て母を送って外出が許可されたとき、竹さんが結婚退職することを知ったヒバリ、マー坊に「ヒバリは何んにも知らないのね、竹さんを好きになってはいけないといつたのに」と言われる。このとき自分が竹さんのことを好きであって、それでマー坊の強引な誘いを断ってきたのだと言うことに気づく。
 ノー天気なヒバリはツクシに竹さんが結婚すること、自分は本当は竹さんが好きだったと言う内容の手紙を書いていると、竹さんが来て最後の背中ブラッシングをする。このときそっとペアの人形の片方をヒバリに記念として渡されるのだが、明るく「おめでとう」とやせ我慢を言うのがやっとのヒバリ。

 エンディング大団円
 防災訓練で避難訓練、明るく楽しく寮から飛び出してくる看護婦と患者。
 死と隣り合わせの結核患者も希望を持って活き活きとしている。新しい男になることに醒めたヒバリもそこに。
新しい時代を予感し、生きる力を持った時代の太宰の作品。
 だがそんなに甘いモノではなかったのだよと冨永昌敬監督。
 
 感情を表に出さない竹さんとツクシ、"新しい人間"マー坊と(ヒバリ)。 
 顔でなく身体で表現する川上未映子。
 太宰の言う"軽さ"、正直、素直、単純、無欲そのまんまの仲 里依紗。
 富永監督に監督賞をあげたい

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川上未映子さんが、2099年キネマ旬報女優新人賞を獲得しました(2010.1.12)。
  オメデトウ、多才な人なのだ。 

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2016/02/27 14:37

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